関係代名詞の目的格は、関係節の中で動詞や前置詞の目的語として働くものを指します。
つまり、先行詞が関係節の動作の「目的語」として説明される場合に使われます。
代表的な目的格の関係代名詞は以下のとおりです。
関係代名詞 | 先行詞 | 用途 | 例文 | 訳 |
---|---|---|---|---|
whom | 人 | 人が目的語のときに使う(ややフォーマル) | The man whom I met yesterday is kind. | 私が昨日会った男性は親切です。 |
which | 物・動物 | 物や動物が目的語のときに使う | I found the book which you lost. | あなたがなくした本を見つけました。 |
that | 人・物・動物 | 人・物・動物すべてに使える(口語的に多い) | This is the pen that she broke. | これが彼女が壊したペンです。 |
目的格の関係代名詞の使い方
関係節内の動作の「目的語」となる
例)
- I know the girl whom you called yesterday.
(あなたが昨日電話した女の子を知っています。)
→ この例では「you called」の「girl」が目的語なので、関係代名詞は目的格の whom。 - This is the movie which we watched last night.
(これは私たちが昨晩見た映画です。) - The book that he recommended is interesting.
(彼が推薦した本は面白いです。)
口語やカジュアルな場面では関係代名詞の省略も可能
目的格の関係代名詞は、関係節内で主語が動詞の前にない場合、省略できることが多いです。
例)
- This is the book (that / which / whom) I bought yesterday.
→ 「that」や「which」、または「whom」が省略されている例。
目的格の関係代名詞のポイント
- whom は主に人が対象なら使うが、口語では「who」や目的格の代わりに省略も多い。
フォーマルな文章で多用されます。 - which は物や動物の目的語として使う。
- that は人・物・動物すべてに使えて万能、口語でよく使われる。
制限用法(先行詞を限定)でのみ使われ、非制限用法では使いません。 - 目的格の関係代名詞は省略可能な場合が多いので、会話やカジュアルな英文でよく見られます。
例文一覧
英文 | 日本語訳 |
---|---|
The person whom I invited couldn’t come. | 私が招待した人は来られませんでした。 |
The car which she bought is brand new. | 彼女が買った車は新しいです。 |
This is the song that he sings every day. | これが彼が毎日歌う歌です。 |
The woman (whom) I met at the party was nice. | パーティーで会った女性は親切でした。 |
練習問題
次の文を完成させてください。関係代名詞は適切なものを選び、省略可の場合は省略してもOKです。
- The boy ________ you saw yesterday is my cousin.
- This is the book ________ I borrowed from the library.
- The woman ________ they talked to is a doctor.
解答例:
- whom / (省略可)
- that / which / (省略可)
- whom / that / (省略可)
まとめ
- 目的格の関係代名詞は「関係節内の目的語」として使われます。
- 主に whom(人) / which(物・動物) / that(人・物・動物) が使われます。
- 口語ではよく省略可能で、日常会話で自然に使われます。
- フォーマルな場面では「whom」を使うことが多いですが、カジュアルな会話では「that」や省略が一般的です。